ラクロー | PCログを利用した「打刻レス」な勤怠管理サービス（Windows、Mac）

採用情報

一人ひとりのベストエフォートが作る働きやすさ

当社では、まったく通勤がない「フルリモートワーク」、コアタイムのない「フルフレックスタイム制」など、場所と時間について柔軟な働き方を採用しています。

また、担当業務を固定せず、各自の成長や関心の変化、社内外の環境変化に合わせて臨機応変に分担するようにしています。役職など肩書による上下関係もない「フラットな組織」です。社内では顧客対応の状況はもちろん、経営課題や財務状況までオープンに共有し、認識がそろいやすいようにしています。

柔軟な働き方、柔軟な業務分担を採用する理由は、細かくルールを決めたり、上からプレッシャーを与えるより、各自が得意分野でチームに貢献しやすい状況（苦手なことを手放して頼りやすい状況）を作り、臨機応変に働いてもらう方が効率が良いからです。

各自が柔軟に働くといってもその結果、チームの効率が悪くなってしまうとこの仕組みは崩壊してしまいます。当社で働く人は「まず各自がベストエフォートでチームに貢献する。その結果として個々人の柔軟な働き方、裁量をもった働き方が維持される。」という順序を認識できなければなりません。チームより自らのスキルアップや自由さを優先したい、もしくは特定業務だけを突き詰めていきたいという方にはフィットしにくい会社かもしれません。

正々堂々としたサービスを創る

勤怠管理を含む労務管理は、労使の長い歴史から発展してきた業務領域です。従業員の健康や生活を守り、会社の健全な成長を下支えする重要な役割があります。一方で、労務に関する法令の定めや事務的な集計は複雑です。近年では働き方改革による規制強化もあり、特に大変・面倒というイメージを持たれることも少なくありません。

私たちはITを活用して、法令遵守と業務効率の両立を図るサービスを開発しています。単に「担当者の負担が減る」だけではなく、従業員の健康など「法が守ろうとしたものはしっかり守る」仕組みを創るため、日々試行錯誤しています。表面的な体裁ではなく、本当の意味での適法性を担保しながら、業務効率を高める「正々堂々とした」労務管理サービス。そんな創造的な活動に共感する仲間を募集しています。

業務内容

当社では、設立当初から担当業務を固定しない方針にしています。当面の大まかな担当は決めますが、環境の変化や従業員本人の成長・関心の変化に応じて変更することがあります。

代表的な業務は以下です。入社時にこれまでの業務経験や当社状況を踏まえて、直近の担当業務を決めます。その後は定期的な話し合いで調整していきます。

サービスの導入支援、カスタマーサポート

お客様からのお申込み、ご質問への対応
オンラインでのサービス説明（※可能な方は都内の顧客訪問もあり）

サービスの仕様検討、動作検証

Webサービスの新機能、機能改善の検討
開発チームとのディスカッション、動作検証

サービスのマーケティング、コンテンツ企画

Webマーケティングの企画、制作
各種コンテンツの企画、制作
各種イベントの企画、運営

応募資格

必須

日常的にPCを使う業種で就業経験が３年以上ある方
自宅で仕事に集中できるスペースを確保できる方
チームワークを大切にできる方

※ 価値観への共感、フィットする業務の有無、業務遂行スキルといった要件はありますが、応募者の属性等（性別、年齢、国籍、病気やハンディキャップの有無、セクシュアリティ等）を判断材料にすることはありません。その他、不安に感じることがありましたら応募フォームからご連絡ください。

歓迎

人事労務の業務経験をお持ちの方、社労士の資格をお持ちの方
人事系サービスの営業、顧客対応、マーケティングの経験をお持ちの方

＜このような思いを実現しやすい会社です＞

地方在住、在宅勤務で裁量と責任のある仕事をしたい
短時間勤務で育児介護等と両立しながらキャリアアップしたい

給与、福利厚生等

契約形態：雇用契約（有期・無期）または業務委託契約

業務の特性や働き方の希望を考慮して話し合って決めます

給与：経験や働き方の希望等を考慮して決定します

モデル年収：中途採用1年目 / 年収450万円
時給制の試用期間を設ける場合があります

手当等：各種残業手当、PC貸与
福利厚生：社会保険完備、社内研修制度
休日休暇：完全週休２日制（土日）、祝日、年次有給休暇
勤務時間：フルフレックスタイム制（標準労働時間6時間）

固定の始業・終業時刻はありませんが、おおよその働く時間帯について関係者と認識合わせを行います
時短勤務からはじめて、慣れてきたら労働時間を増やすこともできます

勤務地：出社義務のないフルリモートワークを採用しているため、原則在宅勤務になります

選考フロー

１）お問い合わせ
２）オンライン面談①（会社説明）
３）簡易質問シート回答
４）オンライン面談②
５）オンライン会社見学
６）試用期間
７）本採用

2024年3月現在、直近での採用は予定しておりません。

長期的に検討されていて、当社にご興味をお持ちいただいた場合には、会社説明は随時行なっておりますのでお気軽にお問合せください。

社員インタビュー

K.O さん (プロダクト企画部)

困っていることを我慢せず、誰かに押し付けることもない仕組みがあるからこそ働きやすい

K.O さんプロダクト企画部

T.T さん (カスタマーサクセス)

勤怠管理の課題をシンプルに解決するプロダクトに共感しながら、裁量をもって働く環境

T.T さんカスタマーサクセス

Y.T さん (カスタマーサクセス)

働き方や制度を「みんなで確かめ合う」会社で、より良い結論に至るための試行錯誤を続けていく

Y.T さんカスタマーサクセス

H.K さん (カスタマーサクセス)

桃源郷のように感じた会社に入って見えてきた、働きやすさと新たな挑戦への扉

H.K さんカスタマーサクセス

場所も事情も違うのが当たり前。リモートワークこそがスタンダード〜株式会社ラクロー

ラクローのサービスと働き方について

場所も事情も違うのが当たり前。リモートワークこそがスタンダード〜株式会社ラクロー

リモートワークラボ

３分でまるわかり！！紹介資料ダウンロード

最大2ヵ月無料！トライアルを申し込む

特許取得

労務管理システム

特許第6606651号 2019年11月1日

© 株式会社ラクロー

裁量と対等感を重視するラクローでは、リモートワークやフレックスタイム、休暇制度などのさまざまな面で、メンバー全員が働きやすいルールづくりと、誰もが意見を言いやすい環境づくりに取り組んでいます。こうした環境を活かしながらプロダクト企画・開発に取り組むK.Oさんに、ラクローで感じる働きやすさや、子育てと仕事の両立、そしてプロダクト開発の視点から見た魅力を聞きました。

――ラクロー入社前の歩みを教えてください。

新卒で企業向けのソフトウェアを開発する企業に入社して、エンジニアとして働き始めたのが最初のキャリアです。開発は花形の職種でしたし、規模も大きい会社だったので、いわゆる“イケイケ”な環境で楽しく働いていました。その4年後、岩手の沿岸部にある小さな受託開発の会社に転職することに。学生時代から交際していたパートナーが岩手で就職していたので、結婚を機に彼と岩手で暮らすことに決めたんです。

でも、この受託開発の会社ではなかなかうまくいきませんでした。自社開発と受託開発ではこれほどに世界が異なるのかと衝撃を受けたのを覚えています。翌年、夫の転勤で今度は2年間仙台で暮らすことになったのですが、そこに流産というショックな経験をしたことも重なって、仙台にいる間はおもいきって休むことにしました。

――長いお休みを取られたんですね。

休んでいる間は、いろいろ考えましたね。東京で働いていた頃に自分が「できる」と思っていたことは、環境に助けられていた部分も多かったんだ、と。ひとりでできることは少ないということに気付けた気がします。

――そこからラクローへ？

2年後、また岩手に戻ることになりました。当初は仕事に復帰する予定だったのですが、ちょうどそのタイミングで子どもに恵まれたんです。育児と両立できて、かつ夫の転勤に左右されないフルリモートワークのエンジニア職を探している折に、もともとラクローの母体となっていたソニックガーデンに応募しました。2年間のブランクがあること、0歳児がいることなどの不安を正直に伝えたところ、「ラクローのほうで試しに働いてみませんか」と声をかけていただいた形です。1日3時間という時短で働くところからスタートできて、ほんとうに助かりました。

――ラクローはどういう会社ですか？K.Oさんが特徴だと思う部分をお聞かせください。

ラクローは誰かが困っていることを解消しようとしたときに、そのしわ寄せが他の人にいかないよう、どうすればいいのか話し合える会社だと思います。休むことを例にとるならば、誰かが休みたいときに気兼ねなく休めることと、ほかの人たちがそれで大変にならないことの両立ができるような仕組みを、みんなで話し合いながら決めていくイメージです。困っていることを我慢するのでもなく、かといって周りに押し付けるわけでもない。それがラクローのいいところだと思います。

あと、休みやすさは私がラクローで働けていることにもつながる、大きな特徴です。子どもの検診や保育園の用事などに合わせて、早く終わったり中抜けしたりできるので助かっています。そのぶん別日に長めに働くことで埋め合わせができるので、無理のないスケジュールが組みやすいです。タスクをパスしやすいことも働きやすさにつながっています。「ちょっと困っている」と伝えれば、ほかのメンバーが巻き取ってくれたり、無理なところはリスケしたりと、都度全員で話し合いながら調整できる環境です。

――これまで働いてきた環境とどのように違うのでしょうか？

新卒で入社した会社は、自分でやりたいことをできる裁量はあったのですが、それぞれがただやりたいようになっているだけで、衝突も多かった印象があります。一方、岩手で勤めた二社目は裁量がなく、何事も上司や社長にチェックしなければならないような環境で、上の一声で事態がひっくり返ることもありました。そういった二社を経験してきて、裁量をもって働けて、かつ衝突することもない職場が理想的だな、と思っていたんです。

――逆に「これはラクローの課題だ」と思う部分はありますか？

今のラクローは、「高性能な自動運転の車」みたいだな、と思っています。入社前にすでに優れたプロダクトの土台や仕組みが出来上がっていたので、そのあとに入社した従業員はそこに乗っている、というような……。とはいえ、その車は永続的に走るものではないから、メンテナンスをしなければいけないし、何か道路のトラブルがあれば自分たちで対応しなければならない。だから、この優れた土台を活かしてどう発展させていくかを、私たちはもっと考えなければならないな、と感じています。

――その課題をプロダクトに落とし込んでみると、どうでしょうか。

私たちが提供しているのは勤怠管理サービスなので、お客様にとって長く使い続けられるものであることが重要です。そのためにどんな機能を付加するのか、どういうコンセプトに特化してお客様の目に留まるものにしていくのか、というのは今後改善していきたいところですね。私の場合は特に仕様を考える部分でこの課題に向き合っていければな、と思っています。

――ちなみに開発視点でラクローのサービスに対してどんなことを感じますか？

勤怠管理サービスには法律が深く関わってきますし、会社ごとにルールが違うこともあって、開発側の視点で見るとシステムを作るのが難しい領域です。新卒で入社した会社で扱っていた自社サービスも複雑ではあったものの、私はその一部の機能を担当していました。今、ラクローでサービス全体やお客様の状況を考えつつ最適解を探しているのは、難しいところであり、魅力を感じるところでもあります。また、ラクローの働き方ではエンジニアに軸足を置きつつもお客様と接する機会も多いので、役職にとらわれず広く業務を見渡せている実感もありますね。

――K.Oさんが今後目標にしていることはありますか？先ほど例に挙げてくれた「高性能な自動運転の車」を自分で作ろうとか……。

いや、そこは全く考えていないですね。先ほど課題として「高性能な自動運転の車」という例を挙げましたが、それだけ優れた車に乗っているからこそ、中長期的なことを考えて悩めている、という捉え方もできるかもしれません。

多くの会社では、そもそも乗っている車がポンコツだから、その車を修理しながらじゃないと進めません。でも私たちは、修理することなく走れるからこそ、もっと先のことを考えて、迷うことができる。それは恵まれたことでもあるので、悩みながら進んだ先に何かまた見えてくるものがあるんじゃないかな、と思っています。

しいて目標を挙げるのであれば、「老後も元気に暮らすこと」です（笑）。私の祖母はすごく元気で、ダンスやカラオケなど趣味を楽しみつつ、新しいところにどんどん進んでいく人なんです。小売り関係の仕事を続けていて、いろいろな人と関わりを持ち続けていて。私もあんなふうな老後を迎えたいな、というのが今の目標ですね。

ラクローでは、適法かつ効率的な勤怠管理を実現することを目標に「打刻レス」なクラウド型の勤怠管理サービス『ラクロー』を提供しています。カスタマーサクセスを担う立場から見たラクローの特徴と、働きやすさにつながっている環境や考え方について、T.Tさんに聞きました。

――ラクロー入社前はどのようなことをしていましたか？

イベント企画の会社で、物品手配や企画の提案などをした後、商業施設の販促担当を経験してから、IT業界に来たという流れですね。ラクローの前に働いていた会社では、マーケティングを自動化するツールのセールスを担当していて、カスタマーサクセス的な業務に携わっていました。

――なるほど。そこからさらに転職活動を考えたのはなぜですか？

前職では主に代理店的な立ち位置でセールスに携わっていたので、扱うサービスが自社のものではないことにモヤモヤしていました。というのも、お客様が抱えている課題や困っていることを開発している会社に伝えはしても、自分では何もできないからです。そこから転職活動を始めたのですが、関西エリアにはなかなかカスタマーサクセス職の募集がある会社が少なくて。そこにコロナ禍が来て、もしかするとフルリモートならば関西エリア以外の会社のカスタマーサクセス職に就けるんじゃないか、と考えました。自社開発のサービスを自分たちで販売できる、そしてお客様と直接話ができることを軸に仕事を探して、ラクローにたどりつきました。

――ラクローに決めた一番の理由は？

カスタマーサクセスとして自信をもって売れるプロダクトがあったことが第一の理由ですね。ラクローのプロダクトはとてもわかりやすく設計もシンプルで、お客様に魅力を訴求しやすいし、説明しやすいと感じました。あと、あまりキラキラした印象がなく、落ち着いていたのも良かったです。フルリモートで働くと物理的には一人なので、そこまでがつがつ働くことを強要するような会社じゃないほうが合うだろうな、と。

――ラクロー独自の働き方や考え方について聞いたとき、どのように感じましたか？

まずオンライン面談で会社の説明をしてもらって、給与形態や会社の考え方について細かく説明してもらいました。このとき、ラクロー社の独自の経営スタイルに至るまでの経緯や狙いを細かに聞いて、「なるほど、そういう考え方があるんだな」と驚きました。今まで経験してきた会社とはまったく違うやり方だけれど、言われてみれば確かにそのほうがいい、と。今までは「利益を上げよう」という目標ありきで人が動くものなのだと思い込んできましたが、ベストエフォートを導くためには人が先、つまりラクローのやり方が最適だろうな、と納得しました。

――実際に仕事をしている中でラクローらしさを感じる瞬間はありますか？

お客様からいただいた声を受けて「こうしたらできるのに」と思いついたことがあっても、それを言えないとモヤモヤしますよね。ラクローなら、そこを絶対に言える環境があるんです。お客様の声から何かアイデアを思いついたこと、さらにはその先の設計の提案まで、何を言ってもいい。なぜなら役割を固定していないから。考えたことを業務範囲にとらわれずに発言することで、そこからさらに議論が発展するのもいいところです。

自分の業務範囲に集中し、その先のことは別の人にパスしたいという人であれば、そういう働き方ができる環境のほうが合っていると思います。一方で、そのやり方にモヤモヤしてきた人であれば、ラクローの環境はとても働きやすいはずです。

――ラクローとはどういう会社なのでしょうか。T.Tさんの視点からお聞かせください。

裁量をもって働けるというのが切り出しやすいポイントですね。会社として「みんなで話し合いで決めていこう」という方針があり、苦手なことは誰かにパスして、みんながそれぞれ得意なことをやって業績を伸ばそうという考え方の会社なので、裁量をもって働くことが大前提になります。

役職も決まっていないので、何か課題が生まれたときは「誰やる？」と相談して役割を振っていきます。だから「この業務をやってください」という形で誰かから仕事を渡されることはありません。ただし、裁量があるからといって自由ではないんですよ。

――裁量と自由ってどう違うんでしょうか。

裁量はみんながやりたいことを邪魔しない、会社のルールを阻害しないのですが、自由は何でもやっていいんです。ラクローではみんなが対等だと思えることでない限りはできないので、自由ではありません。

その一例として、残業代の考え方があります。会社員として働いていると、「給料をもっと欲しいから残業代を増やすために残業していこう」と考えてしまう人も中にはいますよね。でも、その残業代の資金源は会社の利益であって、社員全員が対等に使う権利のあるお金と言い換えることもできます。これは裁量があるから自分で選んでいいことというより、自由、自分勝手だよね、という話を岩崎さんから聞いたとき、「確かに」と納得しました。

――なるほど。自由ではなく裁量、という考え方が仕事のやり方にも反映されているんですね。

そうですね。みんな確かめ合うからそれぞれの仕事の内容を把握しています。どうしてもタッチしきれない部分はもちろんありますが、うっすらとは知っている状態です。なので、たとえ誰かが「1カ月育休取ります」と言っても、みんな知っているから別に問題ありません。だから休みやすいという特徴もありますね。

――逆に課題だと感じる部分はありますか？

そうですね……「こういう制度があったらいいよね」とか「こういう取り組みをしていきたいね」とか、もっとアイデアを出せるようになったらいいなと思います。現状は特に何も問題を感じないからアイデアが出ないという側面もあるので、無理に出す必要はないと思うんですけど、もうすこし視野を広げないとな、とは個人的に感じています。

――視点を変えて、プロダクトの観点でもラクローの強みをお聞かせください。

これはお客様に対して絶対言うようにしていることなのですが、ラクローは「より適法に、より効率的に勤怠管理をアップデートしていく」ことを重視しています。正直、勤怠管理ってそんなに時間をかける必要はない業務だと思うんです。より良い職場環境にするために新しい制度を設計したりする時間を勤怠管理の時間が圧迫してしまうのは、本末転倒だな、と。

であるならば、そもそも管理しなくてもいいシステムにしたほうがいいですよね。ほっといても勝手に適法になっていて、効率的に管理できる。そんな勤怠管理ツールをめざしているのが『ラクロー』です。

――こうして聞かせていただくと「すごくいいじゃん！」と思うのですが、サービスが広がるうえでの障壁はありますか？

ログを取ることが絶対的な行為として受け取られていることが障壁かもしれません。日本社会では「ログは正しい」「嫌々ながらログを取らなければ」「プライバシーの観点でログを取るのは嫌だ」といったふうに、ログに対する意識が過度に働いている印象があります。もっと気軽に、「管理するのが面倒だからログを使えばいいか」くらいの気持ちになれば、勤怠管理も楽になるのになあ、と思っています。そこをきちんと伝えていくことは、サービス展開における課題のひとつですね。

日本の勤怠管理では、給与計算を楽にするために打刻の時間をきりのいい時刻に合わせる仕様になっていることが多いため、数分の差分で賃金未払いが発生しやすいシステムが一般化してしまっています。給与計算が手間だからという理由で生まれたこの歪みを、打刻レスが強みの『ラクロー』であればシンプルに解決することができるのですが、一方で残業代を多く支払いたくないという会社側の意図もあるので、そことの葛藤はあります。

――『ラクロー』を広げていくことで社会における勤怠管理の慣習そのものを変えていきたい、というような思いはありますか？

いや、そんなだいそれたことは思っていません（笑）。ただ、ラクローに相談してくださるお客様は、勤怠管理に対してしっかりと向き合っていく姿勢のある方々なので、『ラクロー』であれば適法かつ効率的な勤怠管理が叶う、ということはお伝えし続けていきたいと思います。

ラクローでは、社員全員で確かめ合いながら一つひとつの物事を決めていくことで、裁量と対等感をもって働ける環境を作っています。また、サービスの競争力を高めるための次なる打ち手についても検討が進んでおり、より多角的な視点で話し合いを深めていける新しいメンバーの採用にも注力しています。ラクローが徹底している「みんなで確かめ合う」ことの意義と、共に働きたいメンバーの人材像について、サービスの競争力を高める戦略を担うT.Yさんに聞きました。

――ラクロー入社前はどんなことをしていましたか？

新卒で入社した会社では、スマホアプリを作って売る事業の営業をやっていました。携帯ショップに行くと契約時に導入を勧められるようなアプリです。2年後、異動したヘルスケアサービスの部署で出会ったのが、ラクローの現代表である岩崎さんです。いろいろと仕事のことを教えてもらったのですが、その後岩崎さんは会社を辞めて、翌年僕もウェブ漫画サービスをやっている会社へ転職しました。その会社に特に不満はなかったのですが、岩崎さんから「ラクローに来ない？」と誘われたのがきっかけで、転職することにしました。

――その誘いだけで転職を？事業内容に惹かれたのでしょうか？

最初は勤怠のことを全然知らなかったので、事業内容に惹かれたというよりは、一社目で岩崎さんからさまざまなことを勉強させてもらって、とても良い経験になったということのほうが転職を決める要因だったと思います。

――当時のラクローへの印象は？

「役割なし、評価なし」といった考え方は当時からあったので、「いいんじゃない？」とは思いました。そこに何か大きな魅力を感じたかと言われれば、そこまで意識してなかったかもしれません。ただ、これまで働いてきた会社では評価基準や役職制度があり、結果として他人の目を気にしてしまう人もいる環境だったので、そういったしがらみがないところは魅力だと感じました。

――ラクローってどういう会社なのでしょうか？T.Yさんが特徴だと思う部分を教えてください。

誰かに指示をもらったり、許可のお伺いを立てたりすることなく、みんなで話し合いをして仕事を進めていく会社です。……と言ってピンとくる人は少ないかもしれませんが。その体制が完全にできているかと言われればまだ発展途上なのですが、そうやって仕事を進めていくことに対しての共通認識は取れているんじゃないかな、と思います。

――その点に関して、これまでどのような道のりを歩んできたのでしょうか？

最初は僕も含め、メンバーのなかで「話し合いをして事業を進めていく」という感覚がそもそもありませんでした。多くの会社には上司がいて、決裁を取りに行くという流れが一般的ですよね。建前上は「お客様のため」と言っていても、結局は市場やお客様のほうではなく、上司のほうを見てしまう。そういう世界が自分にとって“普通”だったので、その認識を変えるまでに時間がかかりました。

「みんなで話し合う」というやり方が自分の中でしっくり来たのは、どうすれば意見が異なる人同士で合意できる地点を導きだしていけるか、その話し合いのコツを社内で共有してもらったのがきっかけです。「複数の人がそれぞれ出した意見をもとに、それをぜんぶ満たせるやり方を探そう」という考え方を聞いて、「なるほどね」と腹落ちしました。

――腹落ちした今でも「発展途上」という感覚を持っているんですね。

話し合いで物事を決めていくのは難しくて。僕らが話し合いをしていると、答えのないところをぐるぐる巡ってしまうことがよくあるんです。今はその場にファシリテートが上手な人がいれば答えの見つからない迷宮から脱出できるんですけど、ファシリテートできる人がそう多くないのが現状です。今後話し合いを重ねて、答えを見つけ出していくまでのプロセスに全員が慣れていけば、より良くなる気がします。話し合いの精度が高まるというか、もっといい結論に至れるというか。

とはいえ、絶対的な答えを導こうとしているわけではないので、より良い結論に至れる方法を模索し続けたいです。そこについてはのびしろがあるし、ずっとあり続けるんだろうな、と思います。

――なるほど。ラクローのやり方を採用することで良かったと思う瞬間はありますか？

人と人のいざこざとか、上司の決裁を取るための資料作成とか、そういった本質的な業務以外の部分での労力を使うことがなくなりました。

あと、以前の職場では評価に納得がいかないという声をよく耳にしていました。やはり評価や役職というものは、気になるものなのでしょう。僕の場合は「自分は優秀だからもっと給料をくれ」という気もちは一切わかないのですが、ラクローが採用している役職、給与のルールや、評価がそもそもない環境は自分に合っていると感じています。

働きやすさについて思うことは、「家庭に優しい会社だな」ということです。通勤がない、残業がないおかげで、家族との時間を取りやすいです。我が家には0歳と2歳の子どもがいて、今は妻がリモートで働いていて産休・育休中という状態なのですが、育児・家事の分担についてお互いに選択肢がある状態が続いているのは、家族にとってありがたいことだと思います。

――勤怠管理サービス『ラクロー』についてはどのように考えていますか？

『ラクロー』は打刻せずパソコンでログを取るというシステムを強みとしており、その点で他社の勤怠管理サービスと一定の差別化が図れていると思います。一方で、打刻レスという一点だけだと、やがて競合も追いついてくるでしょう。勤怠管理サービスは選択肢が多いので、そのなかでも引き続きお客様に選んでもらえるサービスを作っていこう、と今は試行錯誤しているところです。

――T.Yさんは「サービスの競争力を高める」という課題の解決を担っているそうですね。

こういった仕事は初めてなので、正直難しく感じています。みんなに「サービスの競争力を高めるために話し合いましょう」と言っても、テーマが壮大すぎて着地点が見つけられませんから、この段階では話し合いになりません。まずは話し合いを進めるための土台を作らなければいけないのですが、これもまた難しくて……日々悩んでおります。

僕は「できていないところ」にすぐ目がいく、マイナスから物事を考えるタイプなんです。だからプラスの視点でマーケティング的な施策を考えるよりも、バグを見つけたりするほうが合っているとは思います。

これからラクローは所定労働時間を6時間に短縮しようとしているので、限られた時間のなかで知恵を絞って、選ばれるサービスを作っていかなくてはなりません。いくら恵まれた労働環境でも、売上がなかったら自滅してしまいますからね。そこをカバーするために、最近は採用活動も積極に行っています。

――どんな人と一緒に働きたいですか？

先ほどお話したような課題感から、マーケティング領域や戦略策定を得意とするアグレッシブな方に来ていただけるといいよね、とチーム内でよく話します。現在のメンバーは「守り」のほうが得意なので、これから入社する方には「攻め」の力を発揮していただけたら、いい相互作用が起きるかもしれません。

そういった新しい風が吹くことは、チームにとっても良いことだと思います。ここまで築いてきた雰囲気は多少揺らぐのかもしれませんが、その揺らぎはあっていい、むしろあったほうがいいものだと僕は考えています。そのほうが多角的に問題を見られるし、それこそ今よりもマシな結論に至るための足がかりになるかもしれません。

――T.Yさんのなかで、これからの目標はありますか？

プライベートも仕事も充実するよう、時間を有効に使っていきたいです。所定労働時間が短く残業もほとんどない環境で、余剰として生まれた時間や選択肢をどう使うかは自分次第ですから。これからもお客様から選ばれるサービスを提供し続けていくために、常に考え続けていきたいです。

ラクローは一人ひとりの裁量と対等感を維持するために、全員で話し合って社内のルールや業務内容を確かめ合って決めていく会社です。とはいえ、この働き方は一般的な会社ではあまり見受けません。さまざまな会社の事務職を経験した後に中途採用で入社し、初めての働き方に慣れていったプロセスについて、H.Kさんに聞きました。

――ラクロー入社前の歩みを教えてください。

新卒で電子機器メーカーに就職し、事務系の仕事を6年間経験しました。結婚に伴ってその会社を退職したあとは、夫の転勤にあわせて2～3年ごとに引っ越しするように。行く先々で契約社員として事務系の仕事をやってきましたが、その業務内容や業界はさまざまで、キャリアを呼べるようなものが築けない感覚のまま月日が流れました。

――職を転々とするのは、きっと大変だったと想像できます。

「働き続けたい」という思いは強くあったものの、ひとつの場所で長く働くことは難しいので、もどかしく感じていました。仕事に慣れて楽しくなってきた頃に会社を辞める、というのを繰り返していましたから。

――そこからどのようにラクローを知ったのでしょうか。

転々とするなかで岩手に住んでいたことがあり、そのときにラクローのメンバーであるK.Oさんと出会いました。子どもが同級生で、ママ友だったんです。私が転勤族であることも知ったうえで、K.Oさんがラクローのことを紹介してくれたのがきっかけでした。

――ラクローの話を聞いてみて、どう感じましたか？

「すべてをみんなで話し合って決める」という話を聞いたときに、そんな会社が実在するならすばらしいな、と思いました。でも自分が働くイメージがわいたというよりは、世の中的にそんな会社が増えたらいいな、という距離を置いた捉え方をしていた気がします。今までそんな会社に巡り合ったことがなかったので、どこか桃源郷のような、半分ファンタジーのような感じがしてしまって……。「そういうやり方で会社って経営できるんだ」という衝撃から、経営者である岩崎さんに興味がわきました。どんなことを考えてその経営スタイルを選んだろう、と。

――それで岩崎さんの話を聞こう、と？

はい、面談のステップのなかで岩崎さんと話す機会を得られました。正直なことを言うと、本人から話を聞いてもやっぱり実感がわきませんでした。あと「みんなで話し合って決める」という方針を最初に聞いたとき、岩崎さんはきっと社員を育成する気概のある方なのだと思っていたんです。実際そうなのか面談で訊いてみたら、「いや、性格的にそういう熱量があるタイプではないよ」と返ってきたのが意外でした。会社の代表を務める方なのに、なんだか新鮮だな、って。いま振り返れば「なるほどな」ってわかるんですけど（笑）。そういう話もあって、ラクローに対する興味はより深まりました。

――その興味が入社する気持ちを後押ししたんですね。

不安もありました。私は今まで事務職をやってきたので、お客様の対応は初めてでしたから。それに少人数の会社なのでスーパーヒーローが集まっているんじゃないか、と想像してしまって。でも、「ラクローのような経営スタイルの会社と巡り合えることはそうそうないだろう」、「ここで諦めたら納得できない」と思い、まずはやってみよう、と決意しました。

このとき、紹介してくれたK.Oさんが「きっとH.Kさんはラクローに合うよ」と言ってくれたので、前向きに挑戦することができました。社内で働くメンバーから見てそう思えるなら、きっと大丈夫だ、と。

また、入社前後の時期に、私のような未経験の人も含めて「誰もが働きやすい環境を整えていきたい」という会社側の意向も聞かせてもらいました。「だから業務経験がないことはそれほど重視していない」と明確に伝えてもらえたことも、挑戦する気持ちを後押ししてくれたと思います。

――立ち上がりはどのような形だったんですか？

お互いの意思を確認しあう期間として、まずは3カ月間働いてみることに。もしも合わなかったら、そこでやめてもいいという条件で働き始めました。

お客様の対応を受け持つことに対する不安を伝えると、「まずはプロダクトの理解を深めるために、メールのお問い合わせ対応から始めよう」と提案してもらえました。私に限らず、入社後のお客様対応は基本的にメール対応から始めて、徐々に直接お話する場にも顔を出すようにしていきます。

――「今後もラクローで働いていこう」と思えた一番のポイントは何でしたか？

この会社の未来が気になったんです。ラクローってすごく実験的でおもしろいな、と。私の場合、判断に悩んだときは最終的に興味が勝つのかもしれません。

――今はどんな仕事をしていますか？

カスタマーサクセスとしてメールの対応をしつつ、最近はプロダクトの動作検証もやっています。お客様に直接説明する立場になる前に、もっと深くプロダクトのことを知りたい、と思うようになりました。そのことも率直に伝えたところ、動作検証をやればもっとプロダクトのことがわかるはず、と新しい業務にチャレンジさせてもらうことになりました。

業務内容を固定しないという働き方は初めてだったので驚きましたが、慣れていくうちに、そのときどきでの関心のある業務や伸ばしたいスキルに応じて仕事を変えられることに魅力を感じるようになっていきました。この環境であれば仕事に対する興味を失うことなく働けるんだな、と実感したからです。あと、私は地味な仕事が好きというか、細かな作業が得意なので、請求書処理など他のメンバーがあまりやりたがらないところも対応しています。

これからやっていきたいなと思う業務は、直接お客様と対面して話すところです。これは入社当時から課題として感じているのですが、私は商談に苦手意識がありまして、なかなかチャレンジできていません。一方で無理に「やれ」と言われる会社ではないので、徐々に自分のペースで守備範囲を広げていきたいな、と思っています。

「相対的に得意なことで活躍する」という言葉のとおり、自分より得意な人にその仕事をパスすることも可能ですが、本人が苦手と思っていてもそこに挑戦したいという気持ちがあれば、チャレンジすることも可能です。

――入社して間もない頃感じていた不安は、解消されましたか？

ゼロになったわけではありませんが、不安の総量は小さくなりました。一番安心感につながったのは、自分が業務に対して感じている不安な気持ちを、そのまま伝えていいと感じられたことです。

それに「仕事はひとつじゃない」と思えました。一般的な会社であれば、自分が担う役割に苦手意識を持った時点で「終わりだ……」と思ってしまうものなのですが、ラクローでは自分の適性をベースに「どんな仕事であれば向いているか」を考えることができますし、他のメンバーから「この仕事が合っているかも」と提案してくれることもあります。「まだ自信がない」ということを正直に相談してもいい環境だからこそ、今も働き続けられていると思います。

――扱っているプロダクト『ラクロー』については、どんなふうに捉えていますか？

『ラクロー』を使えば勤怠システムを立ち上げて打刻する手間が省けるので、そこはお客様に喜んでいただけるポイントです。また、展示会などで『ラクロー』の説明をしたときは、労働実態を打刻せずに表せることに感銘を受ける方もいらっしゃいました。「打刻しなくても勤怠がつけられる」という事実を、もっと広めていきたいです。一方で、『ラクロー』の機能は、PCを開く機会が少ない建設現場や工場の働き手には、現状対応できていません。ゆくゆくは業界を問わず、働く方々が打刻レスで勤怠をつけられる世界にしていきたいですね。

――あらためて、ラクローってどういう会社ですか？H.Kさんの視点でお聞かせください。

あんまり考えたことなかったな……（笑）。表現がふわっとしてしまうんですが、働きたいように働ける会社、ですかね。程度はありますが仕事の内容を選べるのもそうですし、やり方も自身の裁量の中で試行錯誤できるので、働きやすいなと思います。特にいいなと思うのは、やってみて苦手なことは、それが得意なメンバーにパスをする、あるいは苦手でもあえて挑戦するといった選択肢があるので、不必要なストレスを感じずに働けるところです。あとは、フルフレックス・フルリモートであることも個人的にありがたいところですね。どこに行っても働けるからこそ、私もラクローで働く選択ができました。世の中にもっとこの働き方を選べる会社が増えればいいな、とも思います。

――逆に課題だと思っている部分はありますか？

お客様がどんどんと増える中で、施策を打ったり、充実したサポートを提供し続けていくために、新しいメンバーの力を借りたいと思うことが増えてきました。なので、今は採用活動も積極的にしています。

――どんな人と働きたいですか？

ラクローに対して経営スタイルも含めて興味を持ってくれる人というのはもちろんですが、個人的には今いるメンバーと異なるタイプの人が来てくれると楽しそうだな、と思います。ラクローのメンバーはどちらかというと保守的な人が多いので、もっと攻めたタイプというか、新しい風を吹かせてくれる人が来てくださるとさらに面白くなりそうだな、と思います。