【ベンチャー社労士執筆】勤怠管理ツールの移行を成功させる8つのステップ(実行編)
- ツール選定
- 運用プロセス
前回掲載した記事では、以下の①〜③の計画部分に関するステップをご紹介しました。
- ①現行の勤怠管理ツールにおける課題と問題の整理
- ②課題と問題を解決できる新勤怠管理ツールの調査
- ③調査した新勤怠管理ツールについての社内稟議(トライアル稟議)
今回は、以下の④〜⑧の実行部分に関するステップについてご紹介いたします。
④新勤怠管理ツールのトライアルの実施(少人数且つバリエーション豊富なトライアル)
トライアルの承認がおりたら、最初のトライアル対象者を選定しましょう。初めての試みとなるので最初のトライアルは少人数、且つ多彩なバリエーションでトライアルすることをお勧めします。以下は例となります。
- 業務繁忙の人(残業過多の人)
- 比較的稼働が空いている人(定時で帰宅する人)
- 打刻修正が多い人
- 外出が多い人 等々
トライアル対象者については、グループ化を行い密にコミュニケーションをとれるような環境を整えましょう。例としては、勤怠管理ツールをトライアルするためのslackチャンネルを作成する等をしてみるとよいかと思います。
また、バリエーションを多くすることで本格導入する時のリスクが洗い出され、スムーズに導入できるようになります。なお、会社の現行運用やバリエーションの多さにもよるかとは思いますが、期間としては概ね1ヶ月程度トライアル運用すればよいかと思います。(必要に応じて期間は調整頂いた方がよいかもしれません。)
⑤現行運用の検証(旧ツールとの差分比較)
実際にトライアルを実施したら、新旧の勤怠管理ツールで勤怠記録の大きなズレが発生していないことを確認しましょう。新ツールでは9:00〜18:00の勤怠となっているのに、旧ツールでは9:00〜21:00になっていたりするなど、大きな乖離が発生している場合は要注意です。乖離している原因を特定してクリティカルな問題でないことを確認しましょう。(原因が一方のツールの打刻漏れ等の場合は大きな問題にはならないかと思います)
また、現行運用が新勤怠ツールでも運用できるかも確認しましょう。例えば、時間休の運用がされているのであれば新勤怠管理ツールで時間休の運用が可能であるかを確認します。
⑥トライアル結果の整理と本格導入に向けた役員への伺い(導入可否判断)
トライアルを実施した結果として、発生した課題と対応方針、期限を決めてきちんと対処するようにしましょう。具体的には以下のようなイメージとなります。
「XXの運用は機能化されていないので、業者に機能化をXX月までに実装してもらい対応する」といった形で整理したり、それ以外にも機能で対応できないものは運用を整理することで役員が安心して方針を承認できるようになるかと思います。
⑦本格導入前の旧ツールバックアップ
新ツールを導入する前に必ず旧ツールからデータをバックアップすることを意識しましょう。法令上も、出勤簿の保存期間は3年と定められておりますのでコンプライアンスを遵守する上でもバックアップは必須の対応事項となります。なお、ここでいう3年間とは、最後に出勤簿が記入された日付から起算して3年となります。
⑧契約切り替え
契約の切り替えにおける注意点は、旧ツールの既存契約の解約期限となります。契約条件として解約日の1ヶ月前までに申し出ておく必要があるスキームなどがよくあります。契約が1年契約の場合などは、このあたりをうっかり失念したりすると不要な費用を支払うことになる可能性もありますので、十分、既存契約を確認した上で、新ツールの契約手続をするようにしてください。
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